信頼できる情報筋によると、Apple は iMac Server(仮称)と呼ばれる低価格のサーバーを発売するらしい。これは Macintosh Home Server シリーズの第一段である。コンセプトとしては「エンドユーザが購入して10分でセットアップできるサーバーマシン」、価格は US $900 ~ 1000を予定している。
OS は Mac OS X Server Lite と呼ばれる新しい OS で、実際には Mac OS X Server から GUI と BlueBox をはずしたものになるらしい。おっと、言い忘れていたが iMac Server にはディスプレイもキーボードも接続できない。操作はすべてネットワークを通して Mac の専用ソフトウェアから行う。したがって、Display PostScript のような(Adobe のライセンスにしばられた)GUI関係の機能は必要ないわけである。もちろん NetBoot や NetInfo の機能も備えており iMac を NetBoot することができる。
デザインはトランスルーセントのスノーホワイト一色で 150mm × 150mm × 150mm の正六面体になる。前面には大きくアップルマークのレリーフがあり、電源を投入すると LED (パイロットランプ)によりアップルマークが淡く浮き上がるようになっている。暫定CEO の Jobs は「これを見てサーバーマシンと思う人はいないだろう。インテリアか、まるで宝石のようだ」と上機嫌だそうだ。また、開発チームの人間は「iMac Server」または「Macintosh Home Server」とは呼ばずに「Crystal Cube」と呼ぶことを好んでいる。なお、LED はあらかじめ5色搭載されており、設定により点灯する色をユーザが選ぶことができる。このため iMac のようなカラーバリエーションは必要としない。
詳しいスペックについては情報が乏しいのだが、次のような仕様になるらしい。
10/100 Base-T 4 Port HUB
IEEE1394 × 1
USB × 1
G3/300MHz
EIDE 9GB
CD-ROM などは内蔵されないが FireWire(IEEE1394) により接続が可能である。「Crystal Cube」デザインに合わせた HD、CD-RWドライブ、TA などが予定されており、オーディオ・コンポのように組合わせることになる。
他にも非常にユニークな新機能としてビデオ用リチウムバッテリのスロットが用意されており、ここにバッテリを挿入することにより停電になっても30分間非常用電源として供給される。短時間ならサーバーを運用したままコンセントを外してレイアウト変更を行うということ可能である。なお、リチウムバッテリは標準では添付されていないので別途購入する必要がある。