Mac OS 9 が発売され、新しもの好きはそうそうに飛びついたみたいだけれど、細かい問題がいろいろあるみたいですね。
仕事で DTP をやっている人はいまだに 7.6 を使うのだと聞いたことがあるけど、仕事でアプリケーションを使っている人たちは新しい OS でアプリケーションが使えなくなったらたまらないだろうね。まぁ、仕事でコンピュータを使っている人は無闇に OS のメジャー・バージョンアップをしないというのは常識だけど、新しいハードで最初から新しい OS しか使えない場合もあるから悩ましい問題だ。
新しい OS でエキセントリック(で不安定な)新機能を使いたいという人もいるだろうけど、もっと安定した OS で使いたいという要求もあると思う。でも、Apple も Microsoft もそういうユーザの要求はまったく考慮していないようだ。
Mac も Windows もメジャー・バージョンアップの最初はほとんどお金を払ってβテストをしているようなものだというのはこの業界の常識だけれど、こういうビジネススタイルはいつまで続くのかな?(ま、アップグレード・ビジネスが儲かるのはわかるけどさ :-P)
FreeBSD や Linux などのオープンソースの世界では新機能を含んだ現在進行形のバージョン(CURRENT, SNAPSHOT)と動作の確認された安定化バージョン(RELEASE, STABLE)に分けて更新するスタイルがとられている。だから、ISP などで FreeBSD や Linux を使っているところは安定化バージョンを使えばいいわけである。バグフィクスやセキュリティホールの修正も安定化バージョンで行われるので安心である。
Mac や Windows などの商用OS は場合は現行バージョンでしかバグフィクスを行わない。したがって、前の OS にはいつまでたってもつまらないバグが残ったままということになる。新しい OS ではそのバグが修正されているだろうが、新機能のためにもっと致命的なバグがやまほど含まれている。そして、その致命的なバグがなくなる頃には、また新しいバージョンの新しいバグを含んだ OS が登場するわけである。
2つのバージョンの OS をメンテナンスするというのはコストがかかるし企業としては辛いかもしれないが、Mac OS も現行バージョンと安定化バージョンの2つバージョンを平行してメンテナンスしてはどうだろう。そうすれば企業ユーザも安心して Mac を使うことができるというものである。
Apple はメンテナンスしなくなったソフトウェアを「メンテナンス・モードに移行した」と称するが、本当の意味でのメンテナンス・モードがあってもよいのではないだろうか。
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